バンドマンが買える家はいくら!?バンド活動費は!?ざっくり試算してみた!

cadenceギターのモリです。

ついに「してみた」をタイトルにしてしまいました。おっさんが付けて良いブログのタイトルではないですね。

さて、バンドとしては新米ですが、メンバーの年齢は今年で全員30歳オーバーです。会社ではそれなりに中堅な感じですね。部下がいたりクレームに頭下げたりなんだり。

そんな年齢のせいか、スタジオ終わりなんかのメンバー間での雑談は意外と現実的な話題だったりします。そのままスタジオで売ってる缶ビール一杯飲んで帰る感じです。

子供の頃に、近所の公園のベンチで将棋やりながら酒を飲むおじいさんたちを見て「あの人たちは何をやっている人なんだろうなぁ」と思ってましたが、この年齢で既に同じようなことをやっていますね。大人とは、成長とはなんなんでしょうか。(今なら分かるのは、あのおじいさん達は高度経済成長の激動を生き抜いた、私より遥かに立派なソルジャーであったことだけです。)

“3B”とか言って、夢追い人のバンドマンはバイトに明け暮れる貧乏なイメージがありそうですが、私の周りには社会人と両立している人の方が多かったりします。なので、全く夢追わず現実をざっくり突き詰めてみようと思った次第です。「結婚してからバンドマン」第一章として、「バンドマン、家を買う」シリーズを始めてみたいと思うのです。

そこで、シリーズ第一弾のテーマは「バンドマンが買える家 – 令和元年」です。果たしてバンドマンは本当に貧乏なのか。

収入の前提

超ざっくり試算をしてみました。私はファイナンシャルプランナーでもなんでもない、ただの素人ですので、真に受けず「そんなもんかぁ」程度に捉えてくださいね。(いざという時は、ちゃんとしたファイナンシャルプランナーに相談すべきだと思います。)

さて、「家を買う」くらいですから、既婚者で夫婦二人暮らしあることを前提としています。また、私が男なので男目線で書かれております点、ご容赦ください。大体こんな感じかな、と思いながら書いてみましたがどうでしょう。

本人年収 400万円

配偶者年収 350万円

本人、配偶者共に若い想定で共働き。世帯収入700万円です。ただ、配偶者が正社員であったとしてもジュニア誕生によって産休・育休を取るでしょうし、子育ての多忙さにより正社員ではなくパート勤めになる可能性があります。なので、上記の配偶者の年収を減らします。

本人年収 400万円

配偶者年収 200万円

扶養には入らない程度ですが、配偶者の収入を落とします。世帯年収600万円、これで行きましょう。上記は額面での年収なので、手取りは大体「600万円 * 80% = 480万円」といったところでしょうか。よって、月々の収入は「480万円 / 12ヵ月 = 40万円」ということになります。

 

支出を考える

それでは、この40万円の使い道について考えていきましょう。大枠の試算ですので、まずは支出科目は多くせず、「生活費」と「貯金」だけで考えます。ざっくり生活費に全体の50%、貯金に20%割り振ってみます。

生活費 20万円

貯金   8万円

生活費20万は多くね?と感じる方もいるかもしれませんが、意外とこのくらいかかります。食費、光熱費、通信費、日用品費、美容費(エステとかじゃなく、床屋代程度)、医療費、保険料、とっさのお祝儀や交通費・・・に夫婦のお小遣い。貯金は年間約100万円貯まるペースです。適当な割合で割り振りましたが、割といい感じです。あまりは全て住宅に充てられるわけですから、次でいくら住宅ローンが組めるか試算してみましょう。

 

住宅ローンはいくら組める?

月収から生活費と貯金を除いた金額をすべて住宅費に充てるとすると、下記の通り計算できそうです。

月収 40万円 -(生活費 20万円 + 貯金 8万円) = 住宅費 12万円

毎月12万円の返済なら結構高い家が買えるんじゃと思われがちですが、ここで一点注意です。一軒家なら5年や10年周期で、外壁やクロス、屋根等の修繕費がかかりますので、貯金とは別に積み立てをしておく必要があります。マンションでも同じように、住宅ローンとは別にマンションの管理費がかかります。毎月3万円程度かかると想定すると、実際に住宅ローンが組めるのは、下記くらいでしょうか。

住宅費 12万円 - 住宅修繕・管理費 3万円 = 住宅ローン 9万円

くらいでしょうか。つまり、月々の住宅ローンの支払いは約9万円ということですね。

みずほ銀行が住宅ローンシミュレーションツールをサイトに公開していますので、月々の返済額が9万円になるように借入額を算出してみます。

すると、変動金利(2019年4月現在 0.625)、借入期間35年、ボーナス支払いなしで3,400万円(月々90,149円)」の借り入れができることが分かりました。頭金なしだと3400万円の以上の家は買えない、ということですね。

 

バンド活動費は!?

さて、生活費の中からバンド活動費を捻出する想定で試算してみましょう。月々のバンド活動費はいくらぐらいになるでしょうか。バンド活動費以外の生活費科目の金額をを適当に考えてみます。夫婦二人暮らしでちょっと高めに見積もります。

食費 4万円

光熱費 1万円

通信費 1万5千円

日用品費 2万円

美容費 5千円

医療費 5千円

保険料 1万5千円

これらを足すと11万円です。残りが9万円。これが夫婦二人に平等に分割されるとすると、4万5千円がお小遣いということになります。

しかし、一つ大切なことがもう一点。上記の試算では単純にボーナスを12分割したのです。つまり月収は40万円より低いはず。年収の内60万円がボーナスによる収入だとすると、月々の手取り金額は5万円少なくなります。ということは夫婦のお小遣いは下記の通りになります。

4万5千円 - 2万5千円 = 2万円

つまり、2万円でスタジオ代やノルマを支払わなければならないというわけです。ひぇ~。半年に一回ボーナスがあるとはいえ、結構厳しい金額ですね。最近、油やら食品類値上げしましたし、増税も目前です。貧乏の子はまた貧乏。なんとも悲しい結末を迎えてしまいました。

 

バンドマンが住宅購入とバンド活動を両立する日は来るのか

ざっくり試算なので間違いだらけだと思いますが、当たってるところもあるんじゃないかなと思います。やりたいことを一生懸命やっている人が貧しいって、「正直者が馬鹿を見る」みたいな構図になってて寂しい気がしますね。ただ、文句言ってても始まらないので、年収アップの努力や諸経費の見直し等やれることは全部やって、自分自身が満足できる活動をすべきかなとも感じます。やらぬ失敗の後悔はきっと一生消えないですからね。

「結婚してからバンドマン」された挙句、このしわ寄せが及んでいるにも関わらず、アー写やロゴ作ってくれる私の妻には頭上がりません。

 

最後に

「誰がこんな現実的な内容をブログに書くやつの音楽が聴きたいのか」と思う方もいらっしゃるでしょう。でも私は、標準化されまくった超一般的サラリーマンが抱える苦悩に寄り添う音楽が少ないと感じています。「ぶっとばせ!!」と叫んでも何もぶっとばないし、「音楽で世界を変えてやるぜ!」と夢を語っても一寸先すら変わらない。そんなことを理解しつつも苦悩を抱えながら必死に生活している人がやる音楽だからこそ、今の私には共感できるのです。大人になると音楽を聴かなくなるなんて事をたまに耳にします。でもこれは感性が鈍ったのではなく、成熟した感性に合う音楽が少ないのだと。自分の感性は腐ってはいないのだと、そう信じています。

バンドサイトなのに全然音楽の話しない負い目で、無理やり音楽を結論にしてしまいました。音楽の話バンドメンバーに「ブログ用に好きなバンドとアルバムを上げてコメントください」とお願いしてますので、揃ったらちゃんと音楽の内容でブログ上げます。(当初は最初のブログの内容は好きなバンドとアルバムになる予定でした。)