登記費用を抑えよう その3 見積が高いと感じた時確認すること

cadenceギターのモリです。

2019年10月25日、なんで日だ!!って日でした。(この前段の文章書いているのが、10月25日です。)

まず、大雨。外出る度に滝のような土砂降りで、ザーザー!

会社の周りがビル街なのでビル風が酷く、雨降るさまは横殴りの雨というより、まるでタイガーアッパーカットの雨でした。傘ではまるで歯が立ちません。畜生、サガットリーチが長い。

そんな大雨の日でしたが不幸にも午前会社、午後客先の予定だったので渋々外出。その先の道中、比較的狭めな道の歩道を歩いていたら、交差点からその道へ車が勢いよく侵入、スピードを抑える事なく水溜りを通り、ザブン!

30歳渾身の反射で飛び退いたのも虚しく、膝下全部ずぶ濡れ。そのまま客先行くしかなく、湿ってて、というか滴ってて、本当すいませんでした。

そんなこんなで帰りはヘトヘト。暗い気持ちで帰りの電車を待っていたら、ビチャ!

靴に液体が落ちてきたので、雨漏りかなーと思って上を見たら、鳩。すぐに飛び立つ鳩。令和時代も変わらぬ、平和の象徴たる鳩の行動。全く、GRAPEVINEの鳩という曲は名曲ですね。

今回は登記申請に関わる見積を読み解いていきます。無駄と思われる作業があれば指摘して、スタジオ代を確保しましょう!

さて、今回読み解く見積は司法書士の見積です。

 

 

登記申請とは

司法書士の事がよく分からない方は、過去の記事をご覧ください。

こちらがその1。

登記費用を抑えよう その1 登記申請の概要

そしてかなり加筆したその2です。

登記費用を抑えよう その2 代理申請依頼の時期と流れを把握する

前回のブログは、売買契約から2週間の内に相見積を取る事をお勧めした話でした。

今回はそんな見積から一番安い見積を選んだところからスタートです。見積もり内容を確認して、不要な作業がないか見ていきます。

※前回までの投稿と同様の注意事項ですが、私は専門家ではありません。以下に記載する内容は私の経験談です。また、時間の経過により情報が最新でなくなる可能性があります。

 

司法書士の見積項目

司法書士の見積例として、私の住宅購入時の見積を見てみましょう。

最初に提出された見積項目はこちらです。

具体的な金額は、詳しい方なら家の大きさなどがなんとなくわかってしまうと思うので、隠させてもらってます。

大きく分けて、手続きの代理費用と、それ以外の雑費に分かれていますね。

それでは、これにツッコんでみましょう。

 

1. 雑費の確認

まずは、比較的ツッコみ易い雑費から確認します。

雑費は登記申請においては、交通費、日当、郵送料くらいだと思います。

 

1-1. 交通費・日当は必要か

雑費に含まれる交通費や日当は必要な費用なのでしょうか。

登記はネットからオンライン申請できます。

また、申請書類を作成するために取引される不動産の登記状況を事前確認しますが、こちらもネットで確認できる登記情報提供サービスが存在します。

よって、「申請のため」「閲覧のため」という理由では交通費はかかりません。

後述しますが、手続きの代理費用の中に立合費が存在した場合は、依頼した司法書士事務所から自分が不動産の決済を行う場所(住宅ローンを利用する方なら、ローンを融資してくれる銀行支店)までの交通費がかかります。

従って、必ず交通費はかからないと言うわけでは無いです。

ただしそのような場合は、グリーン車価格になっていないかどうかだけは確認しておきましょう。

また、見積に日当が含まれるようであれば、それはよほど遠くの司法書士事務所でない限りは、値引きしてもらいましょう。

決済場所が事務所から近いのに、日当を請求するようであれば、個人的には依頼先を再検討したくなります。

正当な理由だけれども交通費がお高めなのであれば、事務所と決済場所が離れているのかもしれませんね。この場合は、仕方ないかもしれないです。ちゃんとお支払いして、気持ちよく働いて頂きましょう。

 

1-2. 郵送料は適切か

また郵送費についても、何のサービスを何回利用するのか確認しましょう。

登記申請が完了すると司法書士は、法務局が発行する登記事項証明書などの重要書類を郵送してくれます。

ただ、依頼者側へ送付される郵便物は、上記の一回だけです。重要書類の為、書留などのサービスを利用して送付されると思いますが、郵便局であれば通常の送料に+435円で一般書留オプションが付きます。(2019年10月30年現在)

オプション料は郵便局のホームページで確認できます。

「郵便物の量が不明なので、上振れする前提の見積です」的な返答が返ってきたら、郵送費が見積金額以下であれば返金してもらうよう約束をしておくと良いと思います。「郵送の手続きが完了したら領収証を見せてください」と一声かけておくのも効果があると思います。

 

2. 手続きの代理費用を確認する

続いて手続きの代理費用をツッコんで見ましょう。

こちらは、雑費の時よりも多少知識を付けて臨みましょう。

 

2-1. 立会は本当に必要か

例に挙げている見積の画像には「立合費」はありませんが、前項で交通費について触れた通り、決済日に立ち会ってもらうと、拘束時間に応じた人件費と決済場所まで行く交通費がかかります。

ただ、そもそも立会が必要な状況なのかは良く確認した方が良いです。

例えば登記申請の対象となる不動産が注文住宅の新築で、自分の前に所有者が存在していない場合などは、立会は不要なはずです。

上記の条件かつ住宅ローンを組んでいた場合、最低限必要な登記は「所有権保存登記」「抵当権設定登記」の二つです。

「所有権保存登記」は不動産の購入者が司法書士に依頼する申請、「抵当権設定登記」は融資した金融機関と不動産の購入者が司法書士に依頼する申請です。

これらの登記は決済日に必ず申請する必要がありますが、事前に不動産の購入者と金融機関が登記申請に必要な書類を司法書士に渡していれば、当日司法書士に会う必要はないです。

ですから、立会費はかからないはずです。

上記の条件とは違い、既に購入不動産に他の所有者が存在した場合はこの限りではないかもしれません。

例えば、土地の購入で売主が対象不動産の元々の所有者であった場合などです。

この時、売主から当日に書類を揃えて決済日に立ち会うと言われてしまうと、司法書士にも立ち会って貰い、決済当日に委任状などの各種申請資料を作成することになります。

「当日立会無しで決済を迎えたい」という旨を前もって関係者に伝えておけば、当日立会無しで決済を迎えることができるかもしれません。

事前に書類作成や銀行との金消契約の手続きなど忙しくなりますが、当日の人件費を抑えることができれば家計へのメリットは大きいはずです。

 

2.2 登録免許税の金額は正しいか

登記をする際、登記申請の種類と申請対象不動産の評価額に応じて登録免許税という税金を支払う必要があります。

例えば、申請対象不動産が新築だったりすると、都道府県毎に定められた新築課税標準価格と平米数をもとに算出されます。

県のホームページを確認するか、法務局に問い合わせれば登録免許税がいくらか分かるので、念のため司法書士の見積金額と一致しているか確認しておきましょう。

一致しない場合は、費用が上乗せされている可能性大です。

 

2-3. 自分で登記する余地は無いか

続いて見積に含まれる登記申請の中に、難易度の低く自分でできる登記がないか確認します。

見積例の内、「所有権登記名義人住所変更」はかなり難易度が低い上に、決済日を迎える前までに完了させることができる登記でした。

「所有権保存登記名義人住所変更」については以前のブログでも記載しましたが、注文住宅を購入する場合、建築地となる土地を先に購入します。それから住宅を建築しますので、土地の所有権登記の際は、購入した土地に引っ越す前の住所で申請されます。

従って土地の所有権者の住所が、「土地購入時に住んでいた住宅の住所」から「その土地に新築された住宅の住所」に変更する必要があります。

平たく表現すると、運転免許証の住所変更届のようなものを法務局にも提出して、登記内容を更新してもらおう、ということです。

つまり、運転免許証の住所変更くらい簡単に申請が出来ます。専門性も資格も必要ありません。

運転免許証の住所変更を、有償で代理人申請する人は少ないのではないでしょうか。同じような手続きですので、時間があるなら自分でやってしまいましょう。

※具体的な申請手順は次回以降の投稿で触れたいと思います。

ただし、全ての登記を自分で行う事は困難だと思われます。特に金融機関からローンの融資を受けて不動産を購入する場合、決済日中に抵当権設定登記を完了させる必要があります。

決済日当日は、所有権保存登記や抵当権設定登記に滞りが無いように進める必要がある為、専門家へ依頼する方が無難です。

以上の理由から決して無理はせず、担当の司法書士に「自分でも出来る登記は自分でやりたい」と素直に相談してみると良いと思います。

良い司法書士であれば相談に乗ってくれるはずです。

また、自分と司法書士で登記を分担する場合、自分の登記申請が受理され登記処理が完了した後に、司法書士の登記申請を行わなければならない場合があります。

法務局の混雑状況によっては、登記申請から登記処理が完了するまで2週間程かかる場合があります。

特に年末などは混み合うようなので、自分で登記申請を行おうとするのであれば、更に2週間以上の余裕を持って進めなければなりません。

 

2-4. 事前閲覧などの回数は妥当か

司法書士は、決済日当日に滞りなく登記申請を行う為、取引対象の不動産における登記内容を確認します。(決済日当日に「実は売主が不動産の所有者ではなかった」なんて事が発覚したら、きっと大変な騒ぎですね。)

これ自体は必要な行為ですが、その回数が妥当かどうか、それぞれの内訳を確認しておきましょう。

特に前項にて自分で登記申請を行った場合、閲覧回数や登記事項証明書の発行回数は、減る可能性が高いです。

 

3. 最後は値下げ交渉!

後は単純に値下げ交渉をしましょう!

私のように、土地分と住宅分で2回登記する予定がある方などは、「次も依頼するからお願いしますよ〜」と言って、相手にもメリットがある条件を提示すると良いかもしれません。

実際に私の見積例でも、リピート割引きされてますね。

少しでも引いてもらえればラッキーという心持ちで、交渉あるのみです!

 

 

最終的な司法書士の見積は?

最終的な見積はこんな感じになりました。

恐らく前述の内容が上手くいけば、新築住宅の登記であれば1万円〜2万円の違いが出てくると思います。

少し面倒かもしれませんが、ここまで頑張れば、スタジオ代、いや、ちょっとしたエフェクター代くらいは費用削減出来ているんじゃないでしょうか!

 

最後に

長くなりましたが、司法書士の見積書の確認事項でした。

次回は、土地家屋調査士の見積について触れようと思います。

雑談ですが、ブログの見た目、少し直したいなーとずっと思いつつ修正出来てないです。
恐らく見辛かったところがあるかと思いますが、お許しください。(ブログの文章は通勤中に出来るんですが。ソース直すのと楽器に触れる暇が欲しいっす。)