2019年cadenceが密かにプッシュするバンド – You Blew It

cadenceギターのモリです。

近頃お金に関する込み入った話ばかりしているのですが、なんでお金のことは誰も教えてくれないんだろうと不思議に思います。

お金は人生を左右するのに、そのことについて話すことはタブーな雰囲気出てますよね。話す相手を間違えると「働けることの素晴らしさ」みたいなものを説かれたりします。

つまり、お金の話なんてそういう類の職に従事している方々以外は実は良くわかっていないんだろうな、と思います。

業界によっては価格設定が「慣例的なもの」という理由で設定されていて、見積の根拠を求めてもと、「決まりなんで」とか「他も同じ価格だと思います」とか、ロクな解答が返ってこないことが多々あります。

お金のことを理解していない一般人を相手に商売しているので、当人たちもその異常性に気付いていないんじゃないかな。

そんな感じで明確な解答がない場合は、だいたい価格交渉をするようにしています。価格交渉をするヤツは少ないようで「決まりは決まりです」との押し問答になり割と混沌としたりしますが、他社との相見積を取っておく(又は匂わせる)とうまくいくこともあります(価格交渉が卑しい行為である雰囲気も早くなくなってほしい)。

ただ、交渉失敗したりして後の打ち合わせがやりにくくなったり、相見積を取るタイミングを逃して価格交渉の機会を逃したりすると「あぁ、しくじったー!!」と後悔して夜も眠れなくなることもあります。

「しくじったー!!」オールナイトカーニバルが始まるのです。

というわけで今日の推しはこのバンド。

You Blew It

かなり強引な前段でしたが、バンド名の意味が、「しくじった」今の私にぴったりなYou Blew Itについて触れてみようと思います。

アメリカはフロリダ州 オーランドのバンドで、エモリバイバルブームの後期を支えまくった偉大なバンドです(まだブーム終わってないのかな?)。

メンバーチェンジが激しかったり、途中でバンド名の末尾についていた「!」マークが外れたりと変革の多いバンドです。

残念ながら2018年のAmerican Footballのツアーフロリダ公演を最後に活動をしていません。

過去に来日しており、今まで当ブログで触れてきたバンドより圧倒的に日本で有名なため避けていたのですが、好きだから異議意見を恐れずまとめてみたいと思います。

まずは、「しくじった」鬱憤を一気に晴らしてくれるこの曲。


エモらしい三拍子かつ疾走感のある曲です。

個人的に「エモは三拍子が得意」なイメージがあります。三拍子は元々ワルツの拍子です。ワルツのリズムは日本古来の音楽には多用されておらず、日本人にとっては遺伝子レベルで馴染みのないものだと私は考えています。

なので、三拍子をうまく使いこなせるのは西洋の方々で、ロックバンドのサウンドに三拍子を自然に溶け込ませることができるエモというジャンルは凄いなと驚かされるのです。

私が大学生の頃に所属していたバンドでは、エモというジャンルが圧倒的な人気を誇っていましたが、当時OasisやThe BeatlesなどのロックンロールとSaycetやFlicaといったアンビエントなエレクトリニカを好んで聴いていた私にはよくわからないジャンルでした。

その私に「エモって三拍子か!」と入門させてくれた曲の一つ(もう一つ、Emo Diaries Chapter3に収録されているPenfoldのMicrochipという曲が個人的なエモの入門曲)です。

 

続いてはこちら。


このアルバムは全体的にリバイバル感というよりも、Jimmy Eat Worldに代表されるような王道エモなサウンドが魅力です。このアルバムが一番評価高そうな気がします。

その中でもこの曲はダイナミックな拍の取り方、繊細なフレーズを弾くギター、シャウト気味でパワフルなボーカルが私のツボにはまり、就職活動の応援テーマ的な感じで聴いてました。

未だに緊張するような、大きい打ち合わせの前に聴いたりしてます。

7インチリリースのみで忘れがちな次の曲も。


私のエモイメージ三拍子の曲です。前述のAward of the Year Awardが収録されたKeep Doing What You’re Doingの後にリリースされており、また王道エモからの方向転換があったような印象ですが、美しいアルペジオと力強く刻まれるリズムが対照的で素晴らしい曲だと思います。

今はフィジカルでの入手はもしかしたら難しいのかもしれませんが、私がYou Blue Itを語るなら絶対に外せない曲なので、アルバムしか持ってないよという方には是非聴いて頂きたいです。

 

最後にWeezerのカバーアルバムからこの曲です。


このアルバムはMy Name Is Jonasなど多くの収録曲は殆どアレンジがなく、歌い方まで真似ているような感じで、Weezerへの強い愛を感じる音源です。

対照的にアルバム最後のトラックであるSusanneについては、大胆にもアコースティックなアレンジで収録されています。Susanneという選曲にも愛を感じます。

この音源、リリースされてから日本に流通するようになるまでかなり時間が空いた記憶があります。毎日通販できるレコード屋の入荷ページをチェックしてたなぁ。

ラストアルバムからも紹介したい曲がありますが、これ以上埋め込むと重くなるのでこの辺で。

 

最後に

今回もエモ色の強いバンドの記事になってしまいました。ただ、You Blew Itは学生時代にリリースを心待ちにしていたバンドの一つだったため、記事にできて満足です。

元々今日は「Oasisのすゝめ」と題して、私が大好きなOasisのあまり知られていない曲について記事を書くつもりでした。

しかし、PVがない曲はYouTubeに公式アップロードされておらず、紹介したい曲を記事内に埋め込めないため断念しました。

それを思うと、Bandcampは簡単に公式音源をシェアできるのですごい便利なサービスですよね。

最近アーティストの不祥事で音源が販売・配信停止された件について意見が飛び交っていましたが、企業を通して広まった音楽は、芸術である前に製品であることを改めて知らされた出来事であったように思います。

製品に不備があったらリコールがかかったり自主回収されるのは当然ですね。そこに反対とかいう余地はないなと私は思うのです。

ただ、アーティストにとって作品が芸術であり続けることに価値があると考えるならば、製品化されて広まること自体考え直すべきなのかもしれません。

つい最近までは、製品化されなければ人々には広まらなかった訳で、ゴッホなんかは死後に評価されたと耳にします。

幸いにも今はコンピュータとネットワークを利用して、芸術を能動的に世界中へ公開することができます。

機械化は実は芸術的側面の発展を支えてたりするのかも。芸術を芸術のまま沢山の人に見聴きしてもらえる可能性がある、素晴らしい時代なんだなと思います。Bandcampってスゲー。

近々我々も音源を公開できると思いますので、その時は方々シェアして頂ければ幸いです。