【レビュー】JHS Pedals “Angry Charlie V3” BOSSともコラボしたマーシャルライクなディストーション

cadenceギターのモリです。

突然ですが、私が保有しているエフェクター達をブログに載せていこうと思います。

コロナ禍で我々はスタジオ練も自粛中でして、エフェクターの活躍の場がなく可哀想なので、せめてブログで解消していこうと考えております。

私は決して音作りに長けた人間ではありませんが(寧ろ苦手意識があります)、備忘録代わりに自分の感性を信じて投稿していきますね。

さて、第1回目はJHS Pedals“Angry Charlie V3”というディストーションペダルです。

 

JHS Pedalsとは?

JHS Pedalsはアメリカはカンザスシティー に拠点を置くハンドメイドエフェクターブランドです。公式サイトはコチラ(https://jhspedals.jp)。

公式サイトによると、創始者のJosh Scott氏がBOSSのエフェクターを修理したことをきっかけにブランドが発足したそうです。

このブランドのペダルは、どれもカラフルでワンポイントイラストが何とも可愛らしい筐体ですが、その見た目とは裏腹にハンドメイドによる高品質な製品がJHS Pedalsの強みです。

サイトにアーティストが掲載されていますが、私が敬愛するOasisのソングライター・ギタリストであるNoel Gallagherが先頭に掲載されています。

他にも、Beck、Matt Bellamy(Muse)、Josh Klinghoffer(元Red Hot Chili Peppers)、Ed O’Brien(Radiohead)、Elvis Costello、John Mayer、Jeff Schroeder(Smashing Pumpkins)など、世界の一線で活躍するスーパーアーティスト達の名前がずらり。

掲載されたアーティストのジャンルも様々で、JHS Pedalsが作り出すエフェクターがいかに高品質で幅広い音楽に対応できるかを物語っていると言えるのではないでしょうか。

※アーティストのHP掲載状況は2021年3月に筆者が確認した時点のものに基いています。

また、JHS Pedalsはエフェクター界の一大ブランドBOSSとのコラボペダルをリリースしています。

そんな実績からもブランドの重要性が伺えますね。

前述のBOSSとのコラボペダルが”JB-2 Angry Driver”という製品で、私がJHS Pedalsを認知したきっかけになったエフェクターです。

これは、BOSSペダルの代表格”BD-2 Blues Driver”と今回取り上げるJHS Pedals “Angry Charlie”を一体化させ、BOSSコン筐体に落とし込んだ代物です。

“Angry Charlie V3″より安く(サウンドハウスで取り扱いがある)、スイッチを操作する事で”BD-2 Blues Driver”と”Angry Charlie”の切り替え、同時オン、接続順を変えたり出来る、超万能でお得なエフェクターなんです。

初めてcadenceでライブをした際の演者さん数名がこのエフェクターを使用されており、「自分が大学生の頃にはこんなBOSSコンなかったけど、流行ってるのかな?」と興味を持ったことをきっかけにして、後に”Angry Charlie V3″を手に入れることになりました。

 

“Angry Charlie V3” サウンドレビュー

“Angry Charlie V3″は、Marshall JCM800のサウンドを再現したハイゲインペダルです。

真っ赤なボディーは機関車トーマスのジェームスを思い起こさせますが(息子の影響で機関車トーマスを見過ぎているせい)、アイコンはPEANUTS(スヌーピー)の登場人物チャーリーブラウンに見えますね。

Marshallの創始者、ジム・マーシャルの本名James Charles Marshallとかけているという話も聞いたことあるのですが、JHS Pedalsには”Charlie Brown V4″というペダルもあるので、PEANUTSからの引用は間違いなさそうです。

私はあまりMarshallアンプを使わないのでJCM800の再現度は分かりませんが、「マーシャルを使っている人が弾いた音」みたいな自然で温かみのあるバランスの良い歪みサウンドが作れます。

従って、このエフェクターを簡単な言葉で表現すれば、「アンプライク」と言えるのではないかなと思います。

一部のエフェクターには音の解像度が高く物凄い分離感・立体感がある製品もありますが、”Angry Charlie V3″はそういう感じではなくEのコードを「ジャーン!!」と一発鳴らした時の塊魂を感じるペダルです。

私は家ではフジゲンのシンラインタイプのテレキャスターとFenderタイプのアンプシミュレーターで音を出すことが多いのですが、全ノブ12時でも「あー、これこれ!」って感じの音が出るんです。

筐体はFULLTONEの”OCD”よりちょっと大きいサイズです。

これくらいのサイズだと、TONEだけとかBASSとTONEだけのペダルが多い気がしますが 、“Angry Charlie V3” はBASS、MID、TREBLEの3 BAND EQが揃っているところが素晴らしいです。

大体ギター2本編成のバンドを組むと、大抵どちらか一方が「Marshallじゃない方」のアンプを使うことになるんですよね。

そうすると、そっち側の人はドンシャリ系の音が作りにくいんです。(これ、ギタリストあるあるじゃないですかね。ちなみに私は大体「そっち側の人」。)

“Angry Charlie V3” は3 BAND EQが揃っているので、ドンシャリも音作りし易いです。

個人的には前述の通り全ノブ12時でもしっかりいい音がするし、EQがとても扱いやすいので、私みたいな音作り下手でも崩壊せずに深い歪みサウンドを作れると感じています。

環境とベース音に合わせてBASSを調整すれば、それだけで十分バンドアンサンブルに合う音が作れるんじゃないかと思います。

“Angry Charlie V3″のサウンドキャラクターは、素直な印象です。

ギターの音を着色し過ぎず、そのままゲインが深い所まで上がったような自然な歪みが得られると感じます。

Marshallアンプの歪みがターゲットになっているためでしょうか。

先に挙げたFULLTONEの”OCD”もDriveの可変幅が広く、ディストーションっぽい歪みが出せますが、”OCD”の方が「ディストーションの音でっせー!!」みたいな音がします。

いや、なんて言うんですかね、語彙力がないので……”OCD”の製作者さんが狙った音が出ているというか、着色された音が出ているというか、鋭いというか……。

同じくらいの歪み量に調整しても、弾き比べると全然違うキャラクターです。

どちらが良いというものではないですが、歪みを上げても扱いやすく太い音が出せる”Angry Charlie V3″に驚きました。

私は”OCD”のver1.4とver1.7を保有しており、cadenceではver1.7をクランチ気味に、ver1.4をゲインブースター的な感じで使っています。

(学生時代に買った”OCD”ver1.4好きすぎて、自分の結婚式の余興でバンドやることになった時2台目を買いました。今ver2.0も欲しいです……OCD沼。)

ただ、もう少し深い歪みが欲しいと思っても、”OCD”ver1.7のDriveを上げていくと何となくToneをしっかり上げないとブーミーな感じが出てきてしまうため、cadenceの曲では使いにくかったのです。

対して自然なゲイン感のディストーションペダルである”Angry Charlie V3″は、このバンドの雰囲気に非常にマッチしたペダルだと思っています。

Driveを下げるとある程度クランチに近いくらいまで歪みを抑えることができますが、比例してハイも削れて少しモコモコしてくるので一緒にTREBLEを上げて調整してあげる必要があると思います。

(でも”Angry Charlie V3″でクランチの音作るなら、別の方法を用いた方が良いと私は思います。)

また、冒頭でハイゲインディストーションと表現しましたが、メタルとかまではちょっと厳しいのかもしれません。しかし、ハードロックなレベルであれば十分守備範囲で、厚く豊かな音が出せます。

実際のサウンドは公式動画で確認しましょう。

どのタイプのギターでも良い歪みサウンドだと思いませんか?

JHS Pedalsのペダルはどこの楽器屋さんでもよく見かけるので、動画を見て気になった方は一度試奏してみてはいかがでしょうか。

しかしこの動画、1分くらいのところで電源部分を指差して「9 or 18 volt input」と言ってるっぽいのですが、ペダルに同封されていた説明書には、「Do not use more than 9v DC.」と記載されています。

どちらが本当か謎ですが、故障が怖いので9v電源しか使えないです……。私は英語力が無いので、動画の聞き取りを間違っている気がします(自動字幕オンにしてもそう言っているっぽいんだけど)。

なお、このペダルに電池は入りません。残念ですが、電池派のギタリストには向いていないかもしれません。

 

最後に

あとがきとして、ちょっとだけこれを思い立った経緯も書いておきます。

2019年9月から会社で一番赤字を出してる事業のリーダーに指名されまして、去年度は残業時間が月の労働時間を超えるまで働いておりました。

今年度からは法律ができたおかげでそこまで働いていませんが、昨年度はアホみたいに忙しかったのです。

そんな状態でしたから、私が原因で中々スタジオも入れておりませんでした。(メンバーには申し訳ない気持ちでいっぱいです。)

もちろん飲み会なども全く行く機会がなくなりまして、コロナ禍前から強制自粛生活を送っていたわけです。

そういう生活を続けていると、働くか寝るかくらいしか時間がないので、お金を使う機会が全くないんです。

すると、当然ながらお小遣いと呼べる範囲のお金がどんどん溜まっていくんですね。

溜まっていくストレスとお小遣い。この二つを発散するには散財しかないっ!!と思いつき、隙を見てはちょこちょこ機材を買っておりました。

今ではすっかりペダル沼にハマっています。

なので、ライブはおろか、バンド練でもまだ日の目を見ていないmy new gear達がたくさんあって可哀想なので、ここで紹介しようという魂胆です。

コロナ禍でお金を使う機会が減って、「ライブハウスの支援もしたし、機材でも買おうかな」なんて思っている人の参考になれば、この上ない幸せです。

そして、近々ちゃんとバンドで使える機会を作りたいと思っています。

(制作が超遅いタイプですが、これらの機材を使ってデモ作ってメンバーに送り付けているので、一応機材を腐らせてはいないつもりです。)

(関連記事)

【レビュー】Walrus Audio “Voyager” ケンタウルス系とも表現されメインもブースターもこなす万能歪みペダル

【検証】簡単!おトク!エフェクターを海外から個人輸入してみよう!

Sunny – STAY HOME MIXの公開に寄せて

BACK TO THE FUTUREをキッカケにタイムトラベル系SF映画を考える